全国でも珍しい山岳景勝地にある大学病院の診療所|東京医科大学上高地診療所
上高地バスターミナル手前を左に入ったところに東京医科大学上高地診療所があります。昭和2年(1927)、当時の五千尺旅館による全幅の援助で、東京医学専門学校が開設した診療所が昭和32年(1957)現在地に移築され、東京医科大学上高地診療所となりました。
山岳診療所のほとんどは診療期間が夏山シーズンの7~8月のみですが、上高地診療所は4月の開山祭から11月の閉山式までの約8ヶ月間診療を行っています。登山客や観光客の救急処置だけでなく、地域住民の定期健康診断や診療を行う〝地域の診療所〟としての役割を担っているのが大きな特長で、保険診療を行っています。診察は医大病院各科の専門医が持ち回りで担当していて、医師のボランティア精神で成り立っています。
山岳診療所であるため、疾病の初期治療(プライマリーケア)のみ行っており、常備薬も種類に限りがあります。レントゲン等大きな処置や検査が必要と判断される場合は、近隣病院への紹介となります。