赤い三角屋根が象徴
日本初の山岳リゾートホテル
帝国ホテル前のバス停で降り、緩やかなスロープを下ると、ひっそりとした木立の中に佇む赤い三角屋根が見える。屋根越しには雄大な穂高連峰の姿が。春先は、残雪を背景にした新緑の中の赤色がひときわ鮮やかだ。
上高地帝国ホテルは、日本初の本格的山岳リゾートホテルとして昭和8(1933)年開業。現在の建物は、昭和52(1977)年に建て替えられたものだが、スイス・アルプスの山小屋を思わせる赤い三角屋根と、丸太小屋風の外観は創業当時の趣そのままに、今なお変わらないおもてなしの心でお客様をお迎えしている。
ホテルのシンボル マントルピース
館内ロビーは上高地の自然と調和した木の温もりを大切にした空間。中央に設けられたホテルのシンボルともいえるマントルピースが、ここで過ごす優雅なひとときを演出している。夏場以外、日中の気温が15℃以下となる寒い時期、夕方5時からベルマンによる火入れ式が行われる。
ゆっくりとディナーを堪能した後は、マントルピースを囲んでコーヒーやカクテルと共に静かな山の夜を満喫できる。
宿泊以外にも、昼はカフェやランチで利用できる。ロビーラウンジでは上高地オリジナルのケーキや上高地の湧水で淹れたコーヒー。カジュアルレストランでは帝国ホテル伝統の味に、地元の食材を取り入れた料理の数々。散策の途中で気軽に楽しみたい。
今シーズン開業91周年を迎える上高地帝国ホテル。
一歩踏み入れればそこは、開業以来変わらないおもてなしの心があふれる空間なのである。ランチにカフェに、身構えず気軽に立ち寄ってみてはいかがでしょう。
2024年着任の福山総支配人にお話を伺いました
東京、大阪・上高地と国内3カ所にある帝国ホテルで初めての女性総支配人として今シーズン上高地帝国ホテル支配人に就任した福山貴美恵さん。「頼もしいスタッフたちに支えられながら、楽しく仕事をしています」と笑顔を見せる。
上高地の赴任は3回目。新入社員だった1998年と、開業80周年を前後する2012年から3年間、そして副総支配人として着任した昨シーズンからである。「初めて来た時の感動は忘れられませんが、当時は携帯がつながらず、コンビニもない不便さを苦痛に感じたものでした。しかし年齢を重ね、再訪するたびに当時と変わらない風景の美しさに感激し、この自然を守り続ける大切さを実感しています」。
シーズン中は一年の内約8カ月間、上高地に滞在しているという福山さん。「休日は美味しいものを食べたり、仕事が早く終わった時は河童橋まで歩いたり・・・。ホテル近くの散策路にお気に入りの場所がありまして、穂高連峰と梓川の流れを望みながら癒されています。秋にはカラマツの黄葉が見事なこの場所で、周りに人がいない時は思わず歌ったりして(笑)」とお茶目な一面も。
近年はリピーターのお客様のほか、若い世代のお客様も増えているそう。「釜トンネルは夜間施錠されるので、宿泊するお客様にとって上高地はまさに特別な空間となります。その特別な時間を私たちがサポートできるよう努めてまいりたいと思っています」と話している。
「河童橋から少し離れている上高地帝国ホテルですが、ランチや喫茶、お土産物のお買い物にも気軽に訪れください」と、笑顔が素敵な福山総支配人からメッセージをいただきました。
上高地帝国ホテルの施設情報
INFORMATION
- 宿 泊
- 客室数/74室(洋室74)
チェックイン/14:00
チェックアウト/11:00
宿泊料金/43,010円~(1室1泊・税サ込・食事別)
- 食 事
- カジュアルレストラン「アルペンローゼ」/11:00~14:30(L.O.14:00)
- 喫 茶
- ロビーラウンジ「グリンデルワルト」/9:00~16:30(L.O.16:00)
- 売店・お土産
- ギフトショップ 8:00~20:00
- 外来入浴
- 不可
- お問い合わせ
- 〒390-1516 長野県松本市安曇上高地
TEL 0263-95-2001(*冬季 03-3592-8001)
FAX 0263-95-2412